みんなの大部屋
本気の無駄話を不定期にお送りします。
夏の涼風
小部屋を覗いていらっしゃる皆さん、こんにちは。土曜のありこです。
暑中お見舞い申し上げます。こんな蒸し暑い日は涼しくしてさしあげねば…。
ヒュ~ドロドロドロドロ
ここからは稲川淳二さんの怪談風に読み進んでみてください。
コワイヨ~ コワイヨ~~
--------------------------------
『地獄絵ワンダーランド』へ行って参りました。何年か前に同じ会場で『妖怪展』をやっていてそれも面白かったので、期待を込めてこの重厚なエレベーターに乗り込みます!
残念ながら写真を一切撮ってはいけない会場だったので、目録本から抜粋して掲載します。入り口すぐの付近は水木しげるさんコーナー。「のんのんばあと地獄めぐり」という絵本の原画が10枚ほど展示されていました。
皆さん、昨日の小部屋管理人・石井氏の投稿「元祖のバラバラ事件は…」は読まれましたか?まさしくその様相、この下の絵では人間がテーブルの上でバラバラに切り刻まれています。あ、奥に見えるお皿に乗っかっているのは人肉の御造りでしょうか。
平安時代の書物に始まり、江戸時代の絵巻物、明治時代の風刺画(奪衣婆が閻魔様を踏みつけ足台にして短冊を枝に飾ろうとしている絵や、年老いた閻魔様の白髪交じりの頭のシラミ取りをしている絵)と、様々な地獄絵がひたすら続きました。こんな古来からあったファンタジー。なんてファンタスティック!絵巻物や、歌川豊国など浮世絵はさすがジャパニーズクオリティ。北斎美術館へ行った時にも思いましたが、精巧で細かくて美しい。何種類からなる十王図も、どれもこれも素晴らしく美し………
え?
会場に掲載されていた解説プレートでは「へたうま」と評されておりましたが、由緒あるお寺でこの絵が何百年も大事にされていたことを思うと、この世も捨てたもんじゃありません(笑)。
八種類あると言われている地獄のうち、特に絶世の美女が木の上に居ておびき寄せられ、木に登ると葉っぱが鋭い針に変わり、気が付けば今度は木の下に美女が居るので追い求め傷だらけになって降りることを繰り返すという「衆合地獄」が面白いです。この世で犯した罪を映し出す「浄玻璃鏡」にも興味を持ちました。
それでも、とりわけ私の心を惹きつけたのが、三途の川に居る「奪衣婆」の存在です。三途の川は、着ていた死装束の重さ=罪の重さによって橋を渡れるか、泳がねばならないか、大蛇や毒竜に噛まれて渡るかが決まるらしいのですが、なんと奪衣婆に六文銭の賄賂をあげると渡し船を出してくれるそうで…! おばあちゃん、一体どこで商売をしてんですかあなたは。奪衣婆は怖い顔をした絵や像もありますが、これ見てください。憎めないですねぇ。これなら私は部屋に飾るのもやぶさかではありませんよ。
※いろいろ罰当たりな発言がありましたので念のため…当方不可知論者と申しますか、信心深さとは無縁の人間なため宗教のことはどれもよく分かりません。
何卒ご容赦くださいませ。
--------------------------------
…どうですか?
少しは涼しくなりましたか?
あれ、まだ暑いですか?
「死神」という落語がございます。昨年春にこの柳家喬太郎師匠の出ていた『落語教育委員会』という寄席へ行ったことを思い出しました。その時、三遊亭歌武蔵師匠(もと力士)のダイナミックな身体がこんもり収まったお布団の枕元に、柳家喜多八師匠が白装束に頭には天冠(白い三角布)という、死神姿で正座していらっしゃいました。
「死神」という話の通り、壇上でお布団を上下反対に回そうとするのですが、さすがもと力士・歌武蔵師匠のデーンと入ったお布団はびくともしない!(会場どよめきの笑い)
落語内に出てくる呪文「アジャラカモクレン、テケレッツのパ」の間に、繰り返し「携帯の電源を切ってください」を挟んで唱える(会場爆笑)など…楽しかったです。
今から思うと頬のこけなどは実際のご病気のせいであったことと想像つきますが、喜多八師匠、それはそれは死神然とした佇まいでありました。それから実に1か月ほどで亡くなられました。あの寄席の頃は既に末期癌であったことでしょう、死装束なんて相当シュールな演出だったなあ、と思い返すのでした。
演目「あくび指南」ではその気怠い語り口から、なんとも言えない色気を醸し出していました。
最後に、桂枝雀師匠の「地獄八景亡者戯」。このような可愛い地獄もあります。
※少し長いので2編に分けられているようです。
暑中お見舞い申し上げます。こんな蒸し暑い日は涼しくしてさしあげねば…。
ヒュ~ドロドロドロドロ
ここからは稲川淳二さんの怪談風に読み進んでみてください。
コワイヨ~ コワイヨ~~
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『地獄絵ワンダーランド』へ行って参りました。何年か前に同じ会場で『妖怪展』をやっていてそれも面白かったので、期待を込めてこの重厚なエレベーターに乗り込みます!
残念ながら写真を一切撮ってはいけない会場だったので、目録本から抜粋して掲載します。入り口すぐの付近は水木しげるさんコーナー。「のんのんばあと地獄めぐり」という絵本の原画が10枚ほど展示されていました。
皆さん、昨日の小部屋管理人・石井氏の投稿「元祖のバラバラ事件は…」は読まれましたか?まさしくその様相、この下の絵では人間がテーブルの上でバラバラに切り刻まれています。あ、奥に見えるお皿に乗っかっているのは人肉の御造りでしょうか。
平安時代の書物に始まり、江戸時代の絵巻物、明治時代の風刺画(奪衣婆が閻魔様を踏みつけ足台にして短冊を枝に飾ろうとしている絵や、年老いた閻魔様の白髪交じりの頭のシラミ取りをしている絵)と、様々な地獄絵がひたすら続きました。こんな古来からあったファンタジー。なんてファンタスティック!絵巻物や、歌川豊国など浮世絵はさすがジャパニーズクオリティ。北斎美術館へ行った時にも思いましたが、精巧で細かくて美しい。何種類からなる十王図も、どれもこれも素晴らしく美し………
え?
会場に掲載されていた解説プレートでは「へたうま」と評されておりましたが、由緒あるお寺でこの絵が何百年も大事にされていたことを思うと、この世も捨てたもんじゃありません(笑)。
八種類あると言われている地獄のうち、特に絶世の美女が木の上に居ておびき寄せられ、木に登ると葉っぱが鋭い針に変わり、気が付けば今度は木の下に美女が居るので追い求め傷だらけになって降りることを繰り返すという「衆合地獄」が面白いです。この世で犯した罪を映し出す「浄玻璃鏡」にも興味を持ちました。
それでも、とりわけ私の心を惹きつけたのが、三途の川に居る「奪衣婆」の存在です。三途の川は、着ていた死装束の重さ=罪の重さによって橋を渡れるか、泳がねばならないか、大蛇や毒竜に噛まれて渡るかが決まるらしいのですが、なんと奪衣婆に六文銭の賄賂をあげると渡し船を出してくれるそうで…! おばあちゃん、一体どこで商売をしてんですかあなたは。奪衣婆は怖い顔をした絵や像もありますが、これ見てください。憎めないですねぇ。これなら私は部屋に飾るのもやぶさかではありませんよ。
※いろいろ罰当たりな発言がありましたので念のため…当方不可知論者と申しますか、信心深さとは無縁の人間なため宗教のことはどれもよく分かりません。
何卒ご容赦くださいませ。
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…どうですか?
少しは涼しくなりましたか?
あれ、まだ暑いですか?
「死神」という落語がございます。昨年春にこの柳家喬太郎師匠の出ていた『落語教育委員会』という寄席へ行ったことを思い出しました。その時、三遊亭歌武蔵師匠(もと力士)のダイナミックな身体がこんもり収まったお布団の枕元に、柳家喜多八師匠が白装束に頭には天冠(白い三角布)という、死神姿で正座していらっしゃいました。
「死神」という話の通り、壇上でお布団を上下反対に回そうとするのですが、さすがもと力士・歌武蔵師匠のデーンと入ったお布団はびくともしない!(会場どよめきの笑い)
落語内に出てくる呪文「アジャラカモクレン、テケレッツのパ」の間に、繰り返し「携帯の電源を切ってください」を挟んで唱える(会場爆笑)など…楽しかったです。
今から思うと頬のこけなどは実際のご病気のせいであったことと想像つきますが、喜多八師匠、それはそれは死神然とした佇まいでありました。それから実に1か月ほどで亡くなられました。あの寄席の頃は既に末期癌であったことでしょう、死装束なんて相当シュールな演出だったなあ、と思い返すのでした。
演目「あくび指南」ではその気怠い語り口から、なんとも言えない色気を醸し出していました。
最後に、桂枝雀師匠の「地獄八景亡者戯」。このような可愛い地獄もあります。
※少し長いので2編に分けられているようです。
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プロフィール
HN:
性別:
非公開
職業:
ギター屋、毒ガス屋、台灣屋、ロボット屋、他、沢山
自己紹介:
ギター屋 栗山
毒ガス屋 小俣
ロボット屋 うどん
台灣屋 ありこ
を中心に、様々な自己中話を投稿していきます。
歴代メンバー
・将棋屋 師匠(2017年8月20日まで)
・クレープ屋 石井(2018年8月8日まで)
毒ガス屋 小俣
ロボット屋 うどん
台灣屋 ありこ
を中心に、様々な自己中話を投稿していきます。
歴代メンバー
・将棋屋 師匠(2017年8月20日まで)
・クレープ屋 石井(2018年8月8日まで)
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