奏劇『ライフ・コンチェルト』

こんばんは、土曜のありこです。

みなさんは「教誨師(きょうかいし)」という職業をご存知ですか?
先週、新宿は紀伊国屋書店の上階へ、奏劇『ライフ・コンチェルト』を観に行って参りました。
しかもその日は千穐楽。

東京フィルハーモニー交響楽団のメンバーによる、チェロ・バイオリン・ビオラの弦楽四重奏
作曲家の岩代太郎さんによるピアノ
そして演技力と声の良さを併せ持つ俳優陣による朗読

贅沢な時間でした。



前から4番目の列で左側だったのですが、演者さんは場面ごとに席を移動してくださったので、左右どちらの座席のお客さんにとってもあまり不公平のないようにとの配慮を感じられる演出でした。



私の目的は言わずもがなですが、國村隼さんの声を聴くことです。
教誨師…死刑を待つ受刑者に向き合い語り合う職業の主人公。
國村さんの朗読は本当に素晴らしかったです。声の良さはもちろんのこと、声音の強弱や表現の仕方。あれがレコーディングであったとしても、一発でほとんどのシーンOKが出るのではないか?というくらい、ほぼ完璧でした。例えば、セリフの部分と回想の部分が繋がっていたとしても、その声音ですぐにどちらなのか判別がつきました。



長谷川京子さんは美しく(細い!)、黒川智花さんもまた声がハッとするくらい綺麗でした。大森博史さんは犯罪者の悪そうな役柄が板につき過ぎて、カーテンコール後のトークショー時の善人然とした佇まいとのギャップに1視聴者として舌を巻きました。



題材は「死刑」。

舞台の正面に牢屋を想起させる冷たく重厚そうな壁が、俳優さん等の頭上斜めに垂れ下がる形で設置されており、その中央の小さな窓から青白い照明が差し込んでいました。

死刑執行当日まで、死刑囚本人も周りの人も、自分がいつ処されるのか知らされることなく過ごすのだそうですね。しかも、被害者遺族からその死刑を執行する代理人を募るというのは知りませんでした…。

弦楽四重奏の素晴らしい演奏とマイナーコードの旋律、俳優陣のいい声やその表現力ある朗読を聴きながら、この重いテーマについて考えさせられる2時間。
感性と思考にダブルパンチが来たので、終盤で涙が出てしまいました。



全編が朗読であんなに情景が浮かぶって、「声」というツールは想像に対して大きな威力を持つんだなあと改めて思いました。
また、日頃参加する音楽のライブもそうですが、生演奏や生朗読はその一瞬、その場でしか味わえません。演者さんたちと2時間もその空間を共有できたこと、幸せに思いました。

千穐楽でしたが、願わくばもう一度観たいです。


帰りになんとなく、こんな本を買ってしまったのでした。

それでは、また来週。

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