グリーンブック

みんなの大部屋をご覧の皆様こんばんは、ありこです。

周囲で評判が良かったので私も観に行ってきました。


映画『グリーンブック』について。
脚本に主演2名のうち片方の実の息子さんが参加されているということで、
かなり実話に近い形で作られたようです。


まだ劇場で公開中だし、あまりネタバレになることは書かないでおこうかな?
と思いますが、内容はおじさん二人のコンサートツアー行脚です。

年齢的なものか、愛だの恋だのいう映画にはもう飽きてしまった私…。
こういった音楽とおっさん二人の絆の内容は、不意打ちをくらったようで心に響きました。
泣ける場面あり、後味もよく、広い年齢層の方に受け入れられそうな内容です。

ドクター・ドン・シャーリーは忍耐と努力の気品ある人だったのですね。
本物は下記のようにもう少し小柄なようです。


映画の中では俳優マハーシャラ・アリさんが演奏直後、
歯を見せにっこり笑いながらThank you.というのですが、その笑顔が毎回好きでした。
ライブで楽器を演奏した経験のある人なら必ずその瞬間の気持ちが分かると思います。

下記も本人なのかな?コンサートは必ずスタンウェイのピアノを用意させた、
ということでしたが、この映像がもし本人ならヤマハじゃないか!
当方の着眼同様「スタンウェイだったらよかったのに!」というコメントが寄せられています。


エッジが効いたり優しさが垣間見れたりと、素敵なピアノを弾かれます。
これを流しながら今日のブログを書きました。


もう一人の主演、ヴィゴ・モーテンセンさんは北欧系の方なのに、
イタリア系移民の演技がとても上手かったです。

黒人用旅行ガイドブック…。人種差別は本当に嫌なものですね。
差別する側がまったく同じ目にあえばいいのに、と思ってしまう。

いつもならエンドロールの途中で退場してしまうことしばしばですが、
この映画は一番最後の最後、finまで席を立たずに音楽に耳を傾けてしまいました。
シネコン映画に縁のない人間ですが、これはちょっとおすすめしたくなりました。
ではでは!おやすみなさい。

ポーランド映画『砂時計』

皆さんこんにちは。ありこです。

ポーランドのカフカ、ブルーノ・シュルツの小説の映画化作品…
ヴォイチェフ・イエジー・ハスの『砂時計』(1973年制作)について書きます。

ポーランド映画と言えば、すぐにポランスキー監督の作品が浮かんでしまうのですが、他にも色々な素敵な作品があるんですよね。

怪しい世界観。
異空間。
廃墟。

蜘蛛の巣の美しさ…(笑)
ひんやりした雰囲気。

古めかしくて、埃の匂いがしそうな部屋。
軋む扉。

音響の効果も素晴らしいです。
70年代の作品なのに全く古くないです。


カルト映画の部類ですが、エル・トポほどグロくはなく(エル・トポも好きですが)、退廃美もパステル色の照明でポップにさえ感じます。
例えば仏ジャン・ジャック・ベネックスの青など、照明にも個性は出るものですよね。
明るいのか暗いのか分からない淡い靄のかかったような。昼間なのに暗い、夜なのに怪しく明るい…独特の照明効果が観られます。

骸骨が出てきても、なぜか美しいと思ってしまう映像。
全編に静かな死を思わせるものが出てきますが、怖いというよりも、美しいです。

フェリーニの『そして船はゆく』なんかもパステルですが、だいぶ世界観は違います。
もっとずっと妖しくて、そこはかとない心許なさが…。
また、セットの部分もあれど、実際の風景も多用している印象です。
夕暮れの靄の中、像が出てきたと思ったら、蔦のはった壁と鳥の鳴き声、美しい女性の囁き声…など。

これでもかというほど、幻想の中に引き込んでくれます。
70年米のロバート・アルトマンの『BIRD☆SHT』なんかを好きな人はきっと好みではないでしょうか。

ほんの一部、以前書いたヤン・シュヴァンクマイエルを想起させる場面もあります。



昔から、夜の遊園地や、怪しい夜のサーカス、といった雰囲気が大好きでした。
そんな私にとってはまさにこれは大好物と言える作品です。

裸のランチ

こんばんは。ありこです。
しばらくぶりの恒例(?)閲覧注意系かもしれません。


『裸のランチ』という映画がブルーレイで出ていました。
ウィリアム・バロウズの小説(1959年出版)を原作とする、英・加の合作(1991年製作)です。

この主人公は害虫駆除を生業とします。
あれっ、この大部屋にもそんな方が居たような…?笑

内容はというと、カフカの『変身』を読み返したくなるような世界観。ネチャネチャグチャグチャのSFかと紛うほどの奇天烈生物が幾つも出現、そして薬中でラリっているわ、殺しあり妄想ありまくりの何とも言えない怪しい雰囲気の映画です。

なにより、アルト・サックス奏者オーネット・コールマンの演奏がたまらなく自由にジャジーにうねります。
『死刑台のエレベーター』のマイルスのペットは大好きでサントラを持っていて映像も個人的には圧倒的に死刑台の方が好きですが、マイルスの音楽性とは相性の悪かったこの映画のオーネット・コールマンも、なかなか捨てがたいです。
怪しい映像と相まって、魅力増し増し。個人的には、じっくり観るというか、なんとなく流すために買いました。

とくにこんな、秋の夜長に。





ところでこの、タモさんとマイルスの対談…グラサン2人。
ヤクザ映画の一場面のようでもあり。濃いですね。
インタビューの最中ひたすら絵を描くマイルス、笑。

革命の子供たち

こんにちは。土曜のありこです。
水曜のゲスト投稿『真空管』、素晴らしかったですね。中途半端ではない知識や技術をお持ちの方は、本当に尊敬します。
未読の方はぜひ一度読んでみてください。きっとびっくりしますよ!笑


さて、最近Nスぺで未解決事件の再現ドラマがありました。
そこで、警察庁長官狙撃事件の真犯人と言われている東大卒の犯罪者…中村泰受刑者(イッセー尾形さんがその役を演じていらっしゃった)が自分は「革命家だ」と言っていたのを目にして、この映画を思い出しました。


学生運動…
私自身は世代が違うので何度もテレビで特集された「浅間山荘事件」くらいしか以前は存じ上げませんでした。



しかし、日本中、いや世界中のあちこちで、もっと沢山の事件があったのですね。

この映画には革命の主犯格2人のそれぞれの娘さんたちが登場します。
一人はドイツのウルリケ・マインホフ氏の娘ベティーナ・ロール氏、もう一人は重信房子氏の娘、重信メイ氏のインタビュー。
この二人はいずれも革命主犯格の娘さんたちですが、それぞれの母親に対する考え方は対照的でした。
色んな意味で複雑な気持ちになりました。



昨年ある方のライブを観に行き、偶然その際の共演者の方の曲が、まさしくこの映画に登場する娘さんのお母さん、現在監獄へ収監されている日本赤軍元最高幹部の重信房子氏が作詞したという合作曲でした。どうやって合作したんだろう?面会を重ねて作ったんだろうか…と想像しました。
他にはイラクのフセインの息子が、大挙して押し寄せたアメリカ軍にほとんど1人で対抗した銃撃戦のエピソードを曲にしたものもあったり。マスコミはそういったことはあまり報道しないので、ライブのMCでそれを知った時もまた、すごく複雑な気持ちになったことを覚えています。



現代の日本の若者は選挙の投票率も低く、とりわけポリティカルなことを声高に物申したりする傾向にありません。
長らく平和な日本ではそうなるのがごく自然な事であるような気もします。

恐らく個々でご意見が異なるであろうセンシティブな分野ですので、映画の具体的な感想など深堀りしての記述は避けたいと思います。

ただ、こういった映画は、広い世界で思想をもって生きる人が居ることを改めて感じ、もう少し自分の頭で世界の出来事の真偽をきちんと見極めながら生きてみようかなと思わせてくれます。
かといって当方には、大きな力に立ち向かうエネルギーは毛頭ございませんが…。


ところで、話が冒頭のNスぺに戻りますが、あれ観た方いらっしゃいますか?
実話をもとにしているドラマだったので、個人的にはもうそれだけで興味深い内容なのですが、主演の二人の名演技が凄すぎてドはまりしてしまい、わずか1週間の間に3回も観返してしまいました。

ではでは、また来週!



アナタハン

こんにちは。
ふるさと納税の返礼品、桃5キロ!が届いてご機嫌なありこです。

ニュースでボクシング連盟について騒がれており、もとボクサーからのご意見を待ちに待っていたので、昨日の石井氏の記事は楽しく拝読いたしました。

ドンみたいな人はどこの業界にもいるものですね。それでは本日は、女のドンについて…
戦時中の孤島アナタハンで、32人の男が1人の女・比嘉和子を取り合い、殺人まで起こしてしまった『アナタハンの女王事件』というものがあります。それを題材にしたモノクロ映画について投稿します。

1953年の作品。まだ戦後からさほど経っていない、その時代の生々しさを感じる年に作られています。


これは、ハリウッドの巨匠ジョセフ・フォン・スタンバーグ監督の遺作です。


観てください冒頭からこの、文字の上を金魚が泳ぐ素敵な入り方。

それもそのはず。
なにより個人的に言及したいのは、この映画の特殊効果を円谷英二さんが担当していること!
あのウルトラマンの円谷プロです。


映画の後半、ピストルを手に入れてからの男たちのヒエラルキーの変化は人間の本質をあらわにしているようで、目をみはるものがあります。
ホモサピエンスの一番愚かなところは、武器を悪用することであると改めて思います。

そんな中、このシーンは一番好きです。
32人のうち1人だけミュージシャンがいたのですが、流れ着いた針金などを使い、三味線を作って演奏をするのです。みんなでアナタハンの島唄を合唱。
映画を観終わってからもその音楽はしばらく頭に残ります。



しかしこのアナタハン事件の女王蜂、比嘉さんはご自身が題材の劇に自ら主演で出ていたというから大したドンです、笑。ご本人が演じているわけですから、それはそれは何とも言えないリアリティであったことでしょう…。大変失礼ながら、ご本人のお写真はネットで検索してみると「ザ・太っ腹かあちゃん」って感じの方のようにお見受けします。それでも男が32人いて女がたった1人だと、殺人が起こる程にモテてしまうのですね。人間の本能ってすごい。

この映画はあいにく(?)本人ではなくプロの女優さんが演じています。美人です。


それにしても、円谷プロの特撮って時代を考えると本当にすごいですね。
今でこそツールがそろっていて簡単に合成などできちゃったりしますが…このバルタン星人の分身なんてかなりよく出来てる。


あ、また本題のアナタハンから話がずれてしまった、笑。
それではこの辺で。

そろそろ桃が冷蔵庫で冷えた頃…
皆さんもフルーツを食べて夏バテを乗り越えてくださいね!

シチズンフォー スノーデンの暴露

皆さんこんにちは。土曜のありこです。
トランプさんがプーチンさんを秋ごろ招待するそうですね。

以前、アメリカではなくロシアの元KGBであるアレクサンドル・リトビネンコの著書についての記事を書かせていただきました。
今度は、ロシアではなくアメリカの元CIA、エドワード・スノーデンのドキュメンタリー映画について書こうと思います。

『シチズンフォー スノーデンの暴露』

この映画はもうかれこれ4年ほど前のものですが、今なお世間知らずで温室育ちな日本人へ警鐘を鳴らしてくれるものの一つだと思います。
スノーデンは過去に数年間、任務で日本に住んでいたんですよね。東京都福生市に。

ウィキリークス…まだ話題にのぼってからさほど年月が経っていません。

彼の告発によって、有事の際、アメリカは日本の金融機関やインフラをいつでも止められることが明らかになりました。
このドキュメンタリーは告発直後、香港へ逃げた期間に主に撮影された模様。インタビューの途中でホテルの火災報知器が何度か鳴るのですが、本当に身に危険が迫っている中での撮影なだけに、逐一緊迫感に圧倒されました。
全部現実に起こっていること…そう思うと殊更恐怖感が沸き上がりました。
そんなときでもジョークを言えてしまう彼はなかなかのタマです、笑。


告発に至るまでのユタ州NSA(アメリカ国家安全保障局)データセンターでの証拠の入手方法や、告発内容については皆さん賛否両論あるかと思います。帰属意識の強い人からは国家を裏切るなんて言語道断!という反応があるかもしれません。そういう意見を否定はしません。国家とか組織に心の底まで従属したい人はすればいいし、人の勝手で自由だからです。
ただ、米政府の諜報機関がPCについているカメラを遠隔起動出来ることや、ネット上の様々な技術を使って想像以上のデータを抜き取っているという真実を知っておくのは、悪いことではないように思います。情報統制がある限り、客観的に世界を俯瞰して何が本当のことなのか自立した頭で考えられるよう、判断力を養う必要がありそうだからです。


さて、まさに2か月ほど前、EUのGDPR(一般データ保護規則)が適用されました。
当方は実務上この法律の適用には振り回され、専門用語が続く回りくどい英文と睨めっこをして寝不足になりながら苦しんだ時期があったのですが、そもそも従来のデータ保護指令がこのGDPRという規則に代わるまでの発端となったきっかけがなんと…スノーデンから暴露された一件であったと有識者の本に書いてありました。

マイクロソフト、Yahoo!、Google、Facebook、Skype、アップルなど、錚々たるIT企業のデータが米国の諜報機関に利用されているそうです。ネット上の様々なツールの多くがスパイ道具…。例えばアンドロイドスマホを持つ人もGoogleのOSが入っているので通話記録からカレンダーの予定からチャット内容にアドレス帳、その人がググった検索結果から趣向まで、色んな情報が吸い取られ…。

フランスの人権団体が「盗聴法をはるかに超えている」と声をあげ…。
EUは従来のデータ保護指令からGDPRへ移行するために何年もかけてようやく、2018年5月の適用にこぎつけました。


GDPRの適用により、違反したら莫大な損害賠償金…最大で2000万ユーロ(25億円)またはその組織の全世界での年間売上高4%相当額いずれか多い方を支払わねばならないことになり、EU域内在住者に対して能動的な同意なく情報を収集することがNGとなり(能動的な…というのはつまり、知らないうちに同意していたことになる仕様はダメということ)、彼らのデータが守られるよう取り計らわれました。
ご存知の方も多いと思われますが、この新しい規則のポイントはWeb上で取得されるCookieまで含まれている点です。アクセス解析などもそのCoockieを利用したものになります。もはや昨今、どんな人が訪れているのか分からないとPDCA回してUI改善など出来ないので、解析していないWebページはほとんど無いんじゃないでしょうか。

かくして、今年の5月25日よりGDPRが適用になったとたん、なんとEU域内からアメリカの複数のニュースサイトへアクセスできなくなりました。「泣かぬなら殺してしまえホトトギス」…まるで信長のような手法です。「Coockie取ってそんな大金の罰金払わねばならんのなら、見せなくしてしまえホトトギス」。「お前に食わせるタンメンはねえ!」「EUのやつらに見せるニュースはねえ!」みたいな感じでしょうか。
当日の夜この記事を見て、正直ちょっと笑ってしまいました(笑いごとじゃないけど)。


そいういえば、中国のグレートファイアウォールによるアクセス制限も実務で国を跨いでデータのやりとりをする際に迷惑を被ることしばしばです。
こうしたネット上の攻防は、ある意味静かな世界大戦が繰り広げられているようなもの…。
NSAはドイツのメルケル首相の電話も盗聴。これは一時期ニュースにもなりました。

スノーデンは映画のインタビューの中で英国のGCHQ(政府通信本部)が侵略的なTEMPORAという通信網傍受プログラムを持っている、なども前置きで触れながら…米国のはかり知れない凄まじい監視体制について語ります。
自国への監視体制、他国への監視体制と、話は進みます。
世界中のあらゆる一般人を含む個人情報…守らなくてよいのか?疑問を呈したい対象のスケールの大きさと勇気、個としての幸せを犠牲にする中での恋人とのチャット、心を揺さぶられます。

日々くだらないことで一喜一憂する自分が、いかにちっちゃいかも、身につまされてしまいます。
もっとスケールの大きな人間になりたいものです。


こうしている間もデータ収集の大きな波はすぐそこまで、あらゆるものを飲み込もうと迫っています。いや、もうほとんど飲み込まれ攫われて、あとは生体等の機微情報だけがまだ取られていない人も中には居る、という状況でしょうか。
ちなみに先月はこんな内容を目にしました。Facebookが携帯に「周囲の音声を録音するように」と秘密裏に命令することができるシステムを開発していることが明らかになったと。具体的な方法は、とある周波数をTV広告で流し、それを聞いたスマートフォンが勝手に周囲の音の録音を開始するようです。
……怖過ぎます。AIロボットもその辺りの危険性、話題になっていますね。
基本的人権で認められているはずの個人の自由とは何か。プライバシーとは何か。

ドキュメンタリーではなく俳優が演じたほうの映画『スノーデン』も観たので、より興味深く感じられました。どっちを先に観たのかは忘れましたが…。

こちらの俳優さんより、スノーデン本人の方が正直ずっとかっこいい!!です。

スノーデン氏はロシアへ亡命し、恋人リンゼイさんは彼を追いかけてロシアへ移住したのですよね。
なにしろ立ち向かうは世界有数の核保有大国アメリカ。ロシアのリトビネンコのように、ポロニウムなどの放射性物質で死に至らしめるなど造作もないことのように思えます。今後彼の身に何も起こらず、その寿命を全う出来るまで、平和な日々を過ごせるよう祈ります。


神聖なる一族24人の娘たち

もうじき日曜ですが、ぎりぎり土曜のありこです。
23時過ぎに帰宅するという遊びっぷりです。みなさん、こんばんは。

石井さんのお宅の猫ちゃんが亡くなられたのですね…ご冥福をお祈りいたします。
18歳はなかなかの大往生ですね。

今日は2万歩ほど歩いて参りました。途中居眠りする2匹の猫にも遭遇しながら。
2万歩も一体どこで何をしていたかというと…写真の編集などをする時間が欲しいので、来週以降そのうちアップしたいと思います。

今夜は書き溜めていたストックから映画について。


割と最近の映画だしご存知の方もいらっしゃるとは思いますが、ストーリー性のあるものが好きな人とっては退屈で寝てしまうであろうこちらの映画『神聖なる一族24人の娘たち』です。
現地の民俗学者に協力してもらい、制作されたそうです。



オーのつく名前の女性の性にまつわる24ものエピソードのオムニバスです。
性にまつわると言ってもいやらしさはあまり無い…と思います。

舞台はロシア連邦のマリ・エル共和国
この地域は自然と共生した呪術文化が根強い地域のようです。
お祭りの舞、おまじないなどのオカルト、民話など盛り込まれており、不思議な内容が多いです。

草笛を吹く場面が出てくるのですが、どこか懐かしさも感じます。
民謡がそこここに出てきたり、民族楽器が出てきたりします。
もっとも、映画の中で起用されている音楽は、クラシックから演歌っぽいものまでありましたが…。

キッチュで、可愛くて、シュールで、眺めているだけで感性が満たされそうです。
服装やインテリアがフォークロア調であったり花柄であったり。
出演者の顔の造りをみるに、フィン・ウゴル系、モンゴロイドの混血も見受けられるような感じがしました。

フレームレートごとに切り出して写真として飾りたいくらいに、色彩、構図、撮影技法がとにかく美しいです。
比較的左右のバランスがある程度取れた構図の写真なり映像が好きです。アンバランスな場合も、アンバランスなりのバランスが取れているというか…比喩ですが色や奥行きで「モビール」を作れそうな具合の構図、とでも言いますか…。


一番印象に残ったのは、女性が草原に消えてしまう「風の恋人」のシーンです。
スカートをめくって風に陰部をさらしたために、その女性は風にさらわれてしまいました。

おとぎ話のような内容にぽわ~んと現実逃避出来ていても大丈夫(?)、もれなくカンナムスタイルばりのエンディング曲で現実に引き戻されることでしょう(笑)。
最後の笑い声はそれを見越した悪ふざけなのだろうと思いました。

ストーリー性の面白さとか起承転結を重視しない、意味不明で不思議な映画を好きな人はぜひ観てみてください。

ラッカは静かに虐殺されている

こんにちは。土曜のありこです。
黄金週間突入ですね。



先日『ラッカは静かに虐殺されている』を観てきました。


たぶんご存知ない方も多いかと思いまして、これは最初に書きたかったのですが、
この映画はAmazon Studio提供なので、Amazon Prime会員の方々は無料配信で観れます。
当方も知らずにわざわざ映画館へ赴きましたが、願わくばそのお金は強者の国の映画制作側ではなく、リスクを承知でRBSSを立ち上げたメンバーのお見舞い金となれば幸いです。





このハイネマン監督の『カルテル・ランド』というメキシコの麻薬組織についてのドキュメンタリを見たことがあります。
全く未知の世界でした。


シリアについても、後藤健二さん殺害事件の時に注目されたものの、それ以降あまり報道されていないので、能動的にネット等で情報収集している方以外は現在どうなっているのかあまり知らないという方が多いかもしれません。

映画のパンフレットの解説部分に出典として記載されていたサイトですが、
今年の3月、先月の時点ではこういう状況なのだそうです。


映画の総評については正直申しまして、オフィシャルサイトに寄稿していらっしゃる著名人のコメントよりも、
Amazonでレビューを書いている方々(★の数が多い人も少ない人も含めて)のコメントが客観的なのでご参考までに。

この映画を観ての個人的な感想としては、平和な日常と戦争の惨劇は実は薄皮一つを境にしていて、例えば生まれた土地がそこであれば誰の身にもふりかかることであるのを改めて感じるのは言うまでもありませんが、それより何より
世界に顔を晒している出演者達の今後が心配…。
映画になったことで金銭的な支援は受けられるかもしれないけれど、イスラム国の思想を支持する組織は世界中に点在しているわけで、リスクがはかり知れないのでは、と。


映画を観終わって、抱えていた荷物の、VIRONのハードパンから香ばしい匂いがしてきて、そうだ、友人お勧めのシュマンケルシュトゥーベのレバーパテと一緒に食べるんだったと思い出しながら席を立ちました。でも、そんな平和な国に住む自分が少し後ろめたい気持ちにもなった夜でした。



ところで、安田純平さんってどうなったのでしょう?
ヌスラ戦線に拉致されてもう3年近くが経つんですね。

ではではまた来週…。

グッド・ライ

みなさんこんにちは。
土曜のありこです。

世間的にはこういう映画が好まれるかなと思い、レビューしてみます。
割と正直者なので、いいことばかりは書きません。
知り合いに勧められて観たからなのもありますが、
若干、俯瞰気味な感想になっているかもしれません。ご容赦ください。

↓トレーラーです。


中東もそうですが、豊富な資源があるが故に長く紛争の絶えない南スーダン。
まさに設定通りの、実際の南スーダン出身者3人が主人公なので、
その辺りのリアルさは伝わるように出来ているようでした。

南スーダン出身のクリスチャン3人に、クリスマスの夜に良いことが起こるあたり、
北米が中心となって作った映画だなぁ…
スーダンが分裂した歴史は宗教も一因だったのにと少し思いました。
個人的には、紛争があった地域の出来事は片側の立場だけでなく、
両サイドからの視点が欲しいところです。

最後…あ、ネタバレしちゃうかな?詳細はやめておきますが、
犯罪が美談になっており複雑な気持ちで終わります(ネタバレしとるやないか!笑)。

平和な国のカップルはこの映画を観た後に
「ねぇ、相手のための嘘ならついていいと思う?」
とか議論するのかもしれません。

一般的な視聴者は恐らく感動するであろう良い映画でした。
知り合いはこれを観て「もっとしっかり生きなくては」と思ったそうです。
私は生き様において自己実現を追及するような殊勝なタイプではないので、
映像や音楽が所々美しく出来上がっているなぁ~などと思って観ていました。


なんとなく、この映画を観た方に再びこう問うてみたい。
「あなたは難民認定率1%以下(0,2%)の国を、どう思いますか?」

Amazon Primeの方はAmazon Videoで無料で観ることが出来ます。

そのうち自分で選んで観たちょっとヤバめなドキュメンタリも感想書いていいかな?
石井の小部屋ですしね!いいですよね、きっと!!
ではではまた♪

ジャズ史上最悪の悲劇

こんにちは。土曜のありこです。
今日の投稿内容は、興味のある方は一部に限られてしまうかもしれません(すみません)。
でも、公開時期がもうじき終わってしまうのでアップさせていただきます。

少し前に「ジャズ史上最悪の悲劇」と言われる、トランぺッターの死の真相に迫るドキュメンタリー映画『私が殺したリー・モーガン』を観てきました。


この映画の邦題は『私が殺したリー・モーガン』ですが、原題を忠実に訳すと『私は彼をモーガンと呼んだ』です。ドラッグ漬けになったリー・モーガンを救った一回り年上の女性ヘレン(後に若い女性と浮気をするモーガンと口論になり演奏の合間に拳銃発砲)。この映画の題名はその内縁の妻ヘレンが映画の中で話していますが、リーという名前があまり好きじゃなかったからモーガンと呼んでいた、というところから来ています。


作品はリー・モーガンが殺されるまでの人生を時系列を追って回想する中、かなめとなっているのはそのヘレンが亡くなる1か月前にインタビューしたという録音テープでした。その合間合間にリー・モーガンの生前の演奏映像や、ウェイン・ショーターやビリー・ハーパーのインタビュー映像が流れます。また、亡くなったその日の天候が大雪で、救急車が1時間も遅れてしまったがために、もしかすると助かったかもしれない命が助からなかった不運についても映像で再現されていました。灰色の街に白い雪がゆっくりと降り積もってゆく光景が、モーガンの死を静かに暗喩しているようでした。



ドキュメンタリーなだけにとくに物語のエンディングがあるわけでもなく、どこを取ってもネタバレになってしまうので紹介しづらいのですが、個人的に見どころだったのは3点です。1点目はリー・モーガンが関わった演奏がものすごく沢山流れますが、それらがとても効果的に映像と組み合わされていた点。2点目は関わった他のジャズミュージシャン達の演奏する姿も豊富に観られてそれがかっこよくて痺れる点。3点目はヘレンがマイルス・デイヴィスと最初に会った日の会話について「ムカついた」と話していて面白かった点です。

劇場によってはまだ公開されているようです。

プロフィール

HN:
性別:
非公開
職業:
ギター屋、毒ガス屋、台灣屋、ロボット屋、他、沢山
自己紹介:
ギター屋 栗山
毒ガス屋 小俣
ロボット屋 うどん
台灣屋 ありこ

を中心に、様々な自己中話を投稿していきます。
歴代メンバー
・将棋屋 師匠(2017年8月20日まで)
・クレープ屋 石井(2018年8月8日まで)

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